女性の起業家は年々増加傾向にあります。
今後のAIの発達により、人類固有のコミュケーション能力が高いとされる女性の起業は、ますます増えていくと個人的に思っています。
少し古いデータにはなりますが、2016年における女性社長の割合は37万人で、2010年の21万人からくらべるとおよそ1.8倍の増加。
2020年の今年にも多くの女性起業家が生まれますが、今回は『個人事業』として起業をされる方の税金に関する各種手続きをまとめました。
『個人事業』として確定申告をするのは「所得税」
起業といっても、個人として起業する『個人事業』、そして法人として起業する『会社設立』の2パターンがあります。
簡単におおまかな違いをまとめると…
『個人事業』
・払う税金…「所得税」を確定申告する。(それを基に「住民税」や「事業税」が後日請求される)
・会計期間…1月から12月
『会社設立』
・払う税金…「法人税」と「地方税」を確定申告する。
・会計期間…決算月は任意(通常は12ヵ月で好きな月を決算月に出来る)
その他、細かい違いをここで記載すると混乱してしまうので、それらは違う記事で詳しく書いていきたいと思います。
『個人事業』を始めるときに提出するもの
個人事業を始めるにあたり提出する書類は下記①から⑤となります。が、従業員がいるいないで必要な書類が異なってきます。
結論から言いますと…
従業員を雇用しない場合→①・②が必要
従業員を雇用する場合(家族の従業員有り)→①・②・③・④・⑤が必要
従業員を雇用する場合(家族の従業員なし)→①・②・④・⑤が必要
となります。
① 個人事業の開業届出・廃業届出
『個人事業』を始めるにあたり提出する書類になります。
提出の要不要… 必須
提出先… 所轄の税務署
提出期限… 事業開始から1ヵ月以内
提出枚数… 提出用と控え用の2枚
(国税庁)個人事業の開業届出・廃業届出等手続
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/annai/04.htm
② 所得税の青色申告承認申請書
これを提出することにより、いくつかの恩恵を受けることが出来ます。
提出の要不要… メリットがあるので提出した方が良い
提出先… 所轄の税務署
提出期限… 申告をしようとする年の3月15日まで。(その年の1月16日以後に事業を開始した場合は、その事業開始等の日から2ヶ月以内)
提出枚数… 提出用と控え用の2枚
(国税庁)所得税の青色申告書承認申請手続き
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/annai/09.htm
③ 青色事業専従者給与に関する届出・変更届出
これを提出することにより、家族従業員に対する給与を経費にすることが出来ます。
※家族従業員への給与を「専従者給与」と言います。
※家族従業員として給与を支給するためには一定の要件を満たす必要があります。
提出の要不要… 家族を従業員とする場合は提出する
提出先… 所轄の税務署
提出期限… 申告をしようとする年の3月15日まで。(その年の1月16日以後に事業を開始した場合は、その事業開始等の日から2ヶ月以内)
提出枚数… 提出用と控え用の2枚
(国税庁)青色事業専従者給与に関する届出・変更届
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/annai/12.htm
④ 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書
これを提出することにより、給与から天引きする所得税(源泉税)の税務署への納税を、半年に1回に出来ます。
※これを提出しないと毎月納付しなくてはならない。
提出の要不要… 従業員を雇う場合は提出した方が良い
提出先… 所轄の税務署
提出期限… 定めなし。(提出した日の翌日から適用される)
提出枚数… 提出用と控え用の2枚
(国税庁)源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/annai/1648_14.htm
⑤ 給与支払事務所等の開設・移転廃止届出書
個人事業を始めて、従業員に給与を支払う場合に提出する書類になります。
提出の要不要… 従業員を雇い給与を払う場合は提出する
提出先… 所轄の税務署
提出期限… 事業開始から1ヵ月以内
提出枚数… 提出用と控え用の2枚
(国税庁)給与支払事務所等の開設・移転廃止届出
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/annai/1648_11.htm
まとめ
『個人事業』を始めるにあたっての提出物は、それほど多くありません。
これが『会社設立』となると、法務局への登記申請から始まり税務署や都道府県税事務所、市役所への必要書類の提出と、より費用も手間もかかってきます。
通常、自分ひとりで始める小規模事業では『個人事業』から始めて、売上や利益が一定規模に達したら『会社設立』をし、事業を個人から会社へ移行することになります。
ただ、起業前から一定規模の売上や利益が見込める場合や社会的信用が必要な事業に関しては、いきなり『会社設立』として起業することも当然あり得ます。
『個人事業』で始めた方が良いか、『会社設立』で始めた方が良いか、そういったことも含めて今後ブログに書いていきたいと思います。
【編集後記】
元阪神タイガースの鳥谷敬選手のロッテ入りが決まりました。
無所属の期間がとても長かったのですが、彼の精神力の高さから考えると、毎日気持ちを切らさずやるべき準備をしっかりしていたと思います。
先日内輪で、過去対戦した打者で一番すごかった選手の話になったのですが、改めて振り返ってみると、私の中では鳥谷選手が一番であったと確信しました。
同じ大学であったため紅白戦での対戦のみでしたが、私が4年で彼が2年の時の紅白戦で、私のアウトコースのシンカーを左翼110メートルあるレフトフェンス越えホームランにされた時は度肝を抜かれました。
彼の練習量や練習に対する取り組みは当時から素晴らしく、後輩ながら尊敬する人物です。
今年の彼の活躍は間違いない、と心からそう思っています。