「まだあの仕事終わってないの?」
そう言われてもなぁ…。あれもこれもやるよう言われてるし…。
そんな職場で働いている人は要注意!
このままでは、処理能力低下→残業増加→ストレス増大に…。
脳科学的にも非効率
バリバリ同時にたくさんの仕事をこなしててカッコイイ!
一昔前にはそんな時代もありました。が、そんな時代は忘れましょう。
次のような研究結果があります。
脳の記憶容量は17.5テラバイト。(パソコンで言うとハードディスクの量)
文庫本だと、1テラバイトで 10,000冊分、1日に1冊読むとしたら約27年分の情報量になります)
ただ一方で、人間の脳が同時に処理できる情報量はものすごく小さいことが分かっています。
(パソコンで言うとメモリの量)
3個以上のタスクを同時に処理しようとすると、脳の作業領域は満杯になり、処理できなくなるようです。
2個のタスクなら、かろうじてその都度「切り替え」を行い、同時に処理しているように見せるのは可能とのこと。
IT化が急速に進み、コミュケーション手段も各段に増えた現代において、同時に複数の仕事をこなす『マルチタスク』が当たり前のように行われている職場は多いと思います。
これは大変非効率であるし、即座に辞めましょう。
(辞めたくも辞められない環境が大半だとは思いますが…)
自然とマルチタスクになる職場
「マルチタスクにしてるつもりは無いんだけど…。」
そう、本人はシングルタスクのつもりでも、環境がそれを許してくれません。
・電話連絡(問合せ)が頻繁にくる
・メール連絡(問合せ)がバシバシくる
・SNSでも連絡(問合せ)がバシバシくる
・来客対応が都度ある
・上司に急に呼び出される
・急な会議に参加させられる
などなど
せっかく一つのタスクに集中していても、急なタスクが横から入り込み生産性激減…。なんてことも多いでしょう。
組織に属している以上、マルチタスク排除の達成は一人ではできません。
本人の姿勢ももちろん大切ですが、それよりも職場環境の整備の方が大切になります。
上司には分からない苦悩
上司にもそんな時代があったと思います。
しかし、そんな働き方が『当たり前』と思っていたり、もうそんな苦しい時代を忘れてしまった、もしくはそもそもそんな経験してない、そんな上司だと非常に厄介です。
ある研究では、マルチタスクによって一つの課題に集中してあたれない場合、その課題を完了するのに要する時間は1.5倍になることが分かっています。
それに加え、ミスをする確率も最大1.5倍のなるとのこと。
別の研究でも、2つの同じようなタスクを同時に行わせた場合、効率が80%~90%も低下しています。
部下がマルチタスクになることにより、間違いやミスが1.5倍になり、効率も著しく悪くなる…。
経営者や上司にとって、マルチタスク排除が職場環境改善の最重要課題と言えるでしょう。
まとめ
業界によっては、なかなか改善が難しいところもあるでしょう。
会計業界で言うと…
・電話連絡(問合せ)が頻繁にくる
→電話連絡は緊急時のみの対応と始めに伝える
・メール連絡(問合せ)がバシバシくる
→メール対応は一日2回(朝、夕方など)としていることを始めに伝える
・SNSでも連絡(問合せ)がバシバシくる
→SNS対応も一日2回(朝、夕方など)としていることを始めに伝える
・来客対応が都度ある
→交代制にして、自分が来客対応する時間にはゆるいタスクにしておく
・上司に急に呼び出される
→急に呼び出さない(そもそも急に呼び出さないことも上司の仕事の一つ)
・急な会議に参加させられる
→急な会議を開かない(そもそも急な会議を開かないことも上司の仕事の一つ)
あたりは、上司次第で随時改善できそうです。
仕事満足度が世界ワースト1位の日本。
お金があっても心が豊かにならない原因の一つに、今の職場環境があるのかもしれません。