日本から『和』が消えるとき。そのとき日本人は….

『和』

それは日本を表す代名詞と言っても過言ではないでしょう。

この『和』の精神が日本人から無くなる、そう考えるとちょっと怖いです。

※住吉大社の太鼓橋より

 

日本の基本理念である『和』

『和』の元をたどれば『倭』という言葉にたどり着きます。そして『倭』は「倭国」「倭人」など、国、そして国民そのものを示す言葉して古来より使われてきました。

また、聖徳太子が作ったとされる「十七条憲法」の第一条にも「和』が顕示されており、当時から『和』は国の社会資本の重要な一つであったと考えられます。

(参考)十七条憲法 第一条
▶︎日本書紀
一曰、以和爲貴、無忤爲宗。人皆有黨。亦少達者。以是、或不順君父。乍違于隣里。然上和下睦、諧於論事、則事理自通。何事不成。

▶︎書き下し文
一に曰く、(やわらぎ)を以て貴しと為し、忤(さか)ふること無きを宗とせよ。人皆党(たむら)有り、また達(さと)れる者は少なし。或いは君父(くんぷ)に順(したがわ)ず、乍(また)隣里(りんり)に違う。然れども、上(かみ)和(やわら)ぎ下(しも)睦(むつ)びて、事を論(あげつら)うに諧(かな)うときは、すなわち事理おのずから通ず。何事か成らざらん。

▶︎現代語訳
一にいう。和をなによりも大切なものとし、いさかいをおこさぬことを根本としなさい。人はグループをつくりたがり、悟りきった人格者は少ない。それだから、君主や父親のいうことにしたがわなかったり、近隣の人たちともうまくいかない。しかし上の者も下の者も協調・親睦の気持ちをもって論議するなら、おのずからものごとの道理にかない、どんなことも成就するものだ。

▶︎一言で言うと
人と争わずに和を大切にしなさい。

 

誇るべき倫理である『和』

現在、世界を見渡してみると資本主義社会の倫理、社会主義の倫理、封建社会の倫理、そして宗教至上主義の倫理など、決して相容ることの出来ない倫理の基準が存在しています。

倫理の基準はそれぞれであり、過去の長い歴史から群、または集合体によって必然的に築かれてきたものなのでしょう。

そんな中で存在する、日本の美徳でありアイデンティティでもある『和』。

これこそ民族、宗教関係なく、人類にとって普遍的な倫理ではないのか、と勝手に感じています。

国際社会では個人主義、ポピュリズム、民族主義の強まりの影響によるテロ事件、領土領海を拡張しようとしている国があり、こういった国際環境に日本も影響を受けているのも現実です。

この時代の中、日本民族に伝承される『和』を基本とするアイデンティティは、まさに世界に誇りうる国家資本なのかもしれません。

この精神を絶やさないようにすることも、日本人として生まれた私たちの役割の一つなのでしょう。

 

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【編集後記】

東京商工リサーチによりますと、ジャパンライフ株式会社(健康器具販売の預託商法を展開)が26日、銀行取引停止処分を受けて事実上倒産したようです。

負債総額は2405億円と巨額であり、今年の企業倒産ではタカタ株式会社につぐ2番目の規模の会社の倒産となりました。

ホームページの会社概要を見てみると従業員数も746人在籍していたようです。

そして負債総額も2405億円ということで、非常に多くに人を巻き込んだ倒産となりました。

在宅で出来るネットワークビジネス副業として女性に流行っていたそうで、多くの方のブログにも紹介されていました。

ただ結果的に預託金を含む2405億円の負債を抱えての倒産なので、ここ数年は自転車操業のような状態になっていたのでしょう。

人がやってるから、とか、人が勧めてるから、とかで安易に手を出してはいけない、とは頭で分かっていても、目先のお金に釣られつい勧誘に乗ってしまった人もいるでしょう。

ホームページも立派ですし、まさか倒産してお金が返って来なくなる、とは考えなかったのかもしれません。

安易にお金を稼ぐことよりも、まずは相手に『徳』を与えられるかどうかを考えることが出来れば、こういったものに騙されなくなるのかもしれません。

 

【昨日の心・技・体】
心:読書(最新最強のピッチング・メカニクス/伊良部 秀輝,吉井 理人)
技:なし
体力:@自宅トレ
・シャドーピッチング×100

 

 

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この記事を書いた人

1978年9月 茨城県水戸市生まれ、埼玉県春日部市育ち。
東京都渋谷区在住。愛犬は5歳、娘3歳。
趣味は、野球(毎週土曜日・日曜日)、愛犬の散歩。

雇われない・雇わない生き方である「ひとり税理士」として活動しています。

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