本日(12月15日)は第67回税理士試験の合格発表日です。
それに伴い国税庁のホームページで合格者数、並びに合格率が公表されました。
1%の合格率の違いで科目によっては100人以上も合格者が変動するため、受験生にとっては気になる数値です。今年度の合格率はどうだったのでしょうか。
※自宅にて
若干高めの合格率
過去6年の科目別の合格率の推移を一覧にしてみました。
パッとみて分かる通り、今年度の財務諸表論の合格率が突出しています。
29.6%という合格率の高さは(私の知る限りですが)過去最高かもしれません。
※ほぼ3人に1人が合格!
長年財表に苦しめられた方で、今年合格を掴んだ方も多いのではないでしょうか。
あとは住民税が若干高いといったところで、その他の科目は概ね過年度平均値に近い合格率となっているようです。
受験者数は相変わらず減少気味
次に受験者数、並びに合格者(官報)の推移をみてみましょう。
ここ3年では、安定的に2500人超の受験者減となっています。
合格者(官報)の推移は、受験者のうちどれだけリーチの方(4科目合格者)がいるかに依りますので、単純に過年度と比較は出来ませんが、概ね800人前後のようです。
ただ、受験者と言ってもその中身は千差万別です。
専念して受験、働きながら受験、一か八か受験、上司に言えず受験、記念受験…etc
どの層が減少しているのかが分からないと、税理士試験受験者が減少している理由がはっきりと分かりません。
個人的には「働きながら受験」の方が減少することを、非常に懸念しています。
この「働きながら受験」の方が減少する要因としては、残業が多い、繁忙期に休日出勤がある、単純作業が多く仕事が面白くない、尊敬できる税理士が事務所内外にいない、税理士業界の未来に希望が持てない、などが考えられるでしょう。
もちろん受験生のモチベーションなど、受験生個人に依る部分多いとは思いますが、そのモチベーション維持には外的要因も非常に影響します。
自身の事務所のことのみを考えているのであれば、受験生に特段配慮せずガンガン仕事を振ればいいのですが、税理士業界全体や未来を考えると、そう言った独りよがりな考えはマイナスになる恐れあります。
過度に受験生を気にかける、というのではなく、受験生に夢を持たせるのも先に資格をとったものの義務としてあるのでは、と思っています。
こういった努力をしないと、優秀な人材が他業界へ流出してしまいます。
優秀な人材が入ってくることでお互いに切磋琢磨し、そして協力をし合い、人は成長していくものではないでしょうか。
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【編集後記】
今回の結果をみてみると、私自身が最終科目として選んだ「事業税」の受験者がついに500人を割ってしまいました。
合格者も全国で59人と、もう国家資格とは思えないほど少ない合格者数です…。
このまま行くと数年後には合格者10数名とかになってしまうのでしょうか…。orz
AIの税理士業への影響など、ネットや周囲の知ったかぶりの人の情報に左右されて税理士試験を諦めるとしたら、それは非常に残念なことです。
特にそういう情報を流しているのは税理士以外の人たちで、税理士業としての本質を全く理解していない人が多くみられます。
もし、そういった情報に左右されそうになったら生の税理士の声を多く聞いて、どの部分でAIが使われるようになり、その中で税理士として貢献できることはどういうことなのか、自分自身で考えてみることをオススメします。
今後、今の税理士(会計)事務所での業務の一部がAI化(記帳、送金などの事務作業)されるのは間違いありません。
そういったことを見据えてみても、既存の税理士事務所の経営スタイルとは別のスタイルが、主流になっていくことも間違いないでしょう。
業界全体でドラスティックなことが起こりそうな税理士業界。
受験生の方は最後まで諦めず、一緒に未来の業界を創っていきましょう!
【昨日の心・技・体】
心:読書(仕事を高速化する「時間割」の作り方/平野友朗)
技:なし
体力:@自宅トレ
・インナーマッスル×3セット
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