「不便」の効用。人にとって「便利」は時として不益なことも….

成熟した社会になればなるほど「便利」を追求するサービスが広がります。
特に資本主義社会にとって、この「便利」の追求は必須のものでしょう。

ただ「便利」は人の手間を省く貴重なツールですが、すべての「便利」が人にとって有益なものになるとは限らないかも知れません。

※SwimmyDesignLabのアトムソフビ

 

目次

「便利」過ぎると失うものもある

18世紀半ばに起こった産業革命以後の急速な社会の発展により、人の「便利」も急速に進み、今では過去から蓄積された「便利」が日常となっています。

その「便利」の最終地が『人工知能』なのかもしれません。

ただ、それらの「便利」は必ずしも人の幸せや喜びに繋がるとは限りません。

例えば、もし究極の移動手段であるドラえもんの ”どこでもドア” が開発・一般販売されたらどうでしょう。

行きたいところにすぐにいける、こんな便利なグッズはありませんが、失うものもあるでしょう。

みんなで移動する ”ワクワク” もなく、世界の秘境は秘境でなくなり、人の”旅行”という楽しみは一気に減少するでしょう。(交通インフラである、電車・飛行機・船・自動車などの会社も不要となります)

または ”早く投げれる手袋” が開発され、体を鍛えなくてもみんな170キロ投げれるようになっても、それを使って投げているピッチャーに何の魅力も感じないでしょう。

アスリートが極限まで肉体を鍛えあげ最高峰のステージで戦う、その姿勢に私たちは感動するものです。(水泳では以前”レーザー・レーサー”という水着が話題になりましたが今は禁止されています)

 

「便利」は人の ”考える” を奪うことも

産業革命や情報革命により、現代は「便利」「手軽」に溢れています。

部屋が汚れればロボット掃除機で、服が汚れれば全自動洗濯機で、廊下を歩けば人感センサーLEDが点灯し、外に出ればタクシー、電車、飛行機があります。

ひと昔前は全て自分の”手”や”足”でしなければならないことでした。

そう考えると、人は生命を維持する、という機能に関しては退化しているのかもしれません。

また、産まれた時から準備されている「便利」は、産まれた時から当たり前のことであるため、その便利を ”考える” ということもしなくなります。

先人が生み出した「便利」は人類にとって大変貴重なものですが、人から ”考える” という機能を奪ってしまうことにも繋がります。

例えば、車も将来は全自動運転になると思いますが、それは手動運転が禁止されることにも繋がります。

つまり、車で移動する際に考えなくてはいけないことは「目的地」だけとなります。

当然車のメンテナスもロボットがやってくれるので、車に関しても何も考える必要はありません。

または、一粒でお腹いっぱいになり栄養もバッチリ取れるもの(ドラゴンボールの仙豆のようなもの)が開発されれば、人は食事の献立も考えなくてもいいし栄養も気にしなくなります。
(そうなると完全に家畜のような感じになってしまいますが….)

 

あえて「不便」を求める時代に

ここまで書くと「便利」を否定しているように見えますが、決してそうではありません。

スマホも使いますし全自動洗濯機も使っています。

人の手間を省く「便利」は、今までのビジネスにとって欠かせないものでした。

ただ、成熟しモノで溢れた現代ではそのルールも変わってきています。

デジタルカメラが一般的となった今、若者の間でフィルムカメラがブームになっているのもその一つです。

また、海外旅行もツアーで何もかもお任せというものより、自分でチケットと宿泊先を手配し現地を自由に回る、というのが主流となっています。

「便利」が普及すればするほど、あえて自分で ”考える”そして “行動する”  といったことを欲する人が増えてくるのかもしれません。

”楽ではないけど楽しい不便”

これは独立にも繋がってくる発想ですが、私はこっちの方が好きです。
(サラリーマン時代の ”安定した給料だけど自由はない” が自分にはマッチしなかったので…;)

一度身の回りのある「便利」が本当に自分にとって有益なものなのか、あえて「不便」にすることで有益になるものはないか、一度考えてみてもいいかもしれません。

 

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【編集後記】
先週の日曜日は、大宮けんぽで「第一回全国軟式野球大会グランドスラム杯」の準決勝と決勝が行われる予定でした。

が、天候はあいにくの雨。

大宮けんぽグランドに到着した頃には雨は本降り、グランドは水浸しでした…orz

でもこれだけの人数が集まるのは流石です!

 

【昨日の心・技・体】
心:読書(平和の発見/花山信勝)
技:なし
体力:@自宅トレ
・ディップス×3セット

 

 

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この記事を書いた人

1978年9月 茨城県水戸市生まれ、埼玉県春日部市育ち。
東京都渋谷区在住。愛犬は5歳、娘3歳。
趣味は、野球(毎週土曜日・日曜日)、愛犬の散歩。

雇われない・雇わない生き方である「ひとり税理士」として活動しています。

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