「管理職」
名前からする管理する職の人。
一定規模の会社になると、どの組織にも必ずあるポジションですが、管理職の役割とは何なのでしょうか?
※さくらじまより
管理しない方が人は働く
部下を管理すること=マネジメント、と勘違いしている管理職。あなたの職場にもいるのではないでしょうか。
「管理」はマネジメントの一部に過ぎず、それ単体では何らマネジメントにはなっていません。
しかし一部の管理職が行っているマネジメントの大部分は「管理」であり、それは部下を子供扱いすることと同じ。
それでは自分で考えて判断し、行動する部下はいつまでたっても育ちません。
それでも、成長しないのは部下個人のせいにされるため、たまったものではないでしょう。
ただ「管理」するだけでは、部下は上司のことを尊敬することもなく、意気に感じて仕事を頑張ろうとすることはありません。
自分が信頼され、はじめて部下は上司を信頼するようになり、そしてそれを意気に感じ仕事を頑張るのではないでしょうか。
意気に感じる、それが日本人固有の”真面目さ”であり精神なのです。
行き過ぎると「管理」ではなく「あらさがし」に
管理職は組織内においては、ただの「職能」に過ぎません。
しかしこう立場になると、中には自分が少し偉くなったような錯覚に陥る人が出てきます。
管理することが自分の仕事であると勘違いをしてしまうと、部下の行動や発言について「管理」ではなく、次第に「あらさがし」をするようになる恐れがあります。
「管理」だけならまだしも「あらさがし」をされ始めた部下は、働く意欲どんどん失っていくことになるでしょう。
そうなると、「管理職」はただの必要悪になってしまいます。
人件費を考えると、こういった管理職の「あらさがし」時間にかかるコストは膨大になります。
経営者はこういった「あらさがし管理職」にようする無駄なコストを管理する必要が出てくるでしょう。
管理職の仕事は部下の不満を解消すること
では管理職は何をすればいいのでしょうか。
管理職は、自身が動かすことができる人的・物的資源を最大限に活用し、経営に最適な効果を与える必要があります。
その人的資源の最たるものである部下。
この部下が最大の力を発揮してくれなけば管理職失格になります。
その部下に最大の力を発揮してもらうためには、ただ「管理」するのではなく、日常から些細な言動や行動に注意を払い、そして部下にどんな不満があるか、常に耳を傾ける姿勢が必要となります。
部下は上司の取り組み(背中)を必ず見ています。
「管理しないとしっかり働かない」といった上から目線の管理ではなく、部下の不満に真摯に対応する姿勢や誠実さを発揮すれば、その姿勢と想いはきっと部下たちに伝わるでしょう。
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【編集後記】
先日、富士フイルムホールディングスが、子会社富士ゼロックスのニュージーランドとオーストラリアの販売子会社で「不適切な会計処理」が行われたことにより、2010年度から2015年度までの6年間の過年度修正額が281億円に上ると発表しました。
東芝に続きまた出ました「不適切な会計」。
「粉飾」ですよね…。
「不適切な会計」と「粉飾」は会計の専門用語ではないので、法律的にどちらが正しいという訳ではありませんが、用語の意味から解釈してみると、意図的である→不正→「粉飾」、意図的でない→誤謬→「不適切な会計処理」と見るのが一般的でしょう。
本当のところはまだ分かりませんが、こういった「不適切な会計」や「粉飾」は、いわゆる”売上至上主義”の弊害によるものが大きいと思います。
18世紀半ばのイギリス産業革命に端を発した自由資本主義社会。その資本主義経済も歪みが生じてきているのでしょう。
「資本主義」を、完成された経済制度として成り立たせるためには、中世における日本や西欧の社会経済制度であるフューダリズム(封建)的精神が必要になるにではないかと考えています。
そのためには、自己の損得よりも社会全体に奉仕するといった高い精神力を持った人が上に立つ必要があります。
が、現代の売上至上主義社会においては、そういった高い精神を持った人は非常に少なくなってきています。
一部の富を持った人が贅沢の限りを尽くす。こういった資本主義は、理想とする資本主義の精神とはまったく違うものとなるため、やがて崩れ去るでしょう。
戦後、日本はアメリカ経済社会を中心に目を向け走っていましたが、そろそろ日本人が元来持っている文明や精神に回帰しないと手遅れになります。
文明や精神を失ってしまうと、それはもう”国”ではなく、”地域”の一部になってしまうのではないでしょうか。
【昨日の心・技・体】
心:読書(決算書はここだけ読もう〈2017年版〉/矢島雅己)
技:なし
体:自宅トレ
・腹筋トレーニング×2セット
・シャドーピッチング100球
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